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【とおる雑言】 ミャンマーで親拝を 寺井 融 アジア母子福祉協会監事

 ミャンマーに行ってきた。一九八二年の初訪緬以来、私が願い続けていることは、「天皇のミャンマーご訪問」である。
 
 今年は「御代替わり」があることから、無理だとしても、早い機会の陛下、もしくは上皇の御出ましを期待している。
 
 第一に、ミャンマー(旧名ビルマ)は、先の大戦、大東亜戦争において、十八万六千名とも言われる日本軍将兵が亡くなられた地である。マンダレー市郊外のサガインヒィルにある日本軍慰霊塔で、献花をしていただき、インパールの方角に向けて、頭(こうべ)を垂れていただければ、どれだけ鎮魂となることか。ご遺族の方々も粛然たる思いに至る慰霊の旅となることであろう。
 
 これまで隣国タイには、陛下をはじめ皇太子や秋篠宮殿下が、何度も訪問されている。ところがミャンマーは、治安ほかを考慮されたためか、ご訪問がなされていない。
 
 第二に、ヤンゴンにあるアウンサン廟を親拝していただきたい。
アウンサン将軍は、建国の英雄である。将軍は、日本軍南機関による軍事訓練を受け、祖国解放のため、日本軍と共に戦った歴史がある。一九四五年三月二十七日、敗色濃厚な日本軍に対し武装蜂起。叛旗を翻した。英国から独立をかちとる際は、英連邦入りを拒否する。独立自尊、誇り高き人々なのだ。
 
 したがって、日本の一部には、将軍を「裏切り者」と批判する人がいる。当方は「独立ための苦渋の決断」と理解をしているが。
 
 それだけに親拝の意義は大きい。将軍はアウンサンスーチー国家顧問の父君である。