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靖国神社宮司が退任の意向。週刊誌報道で宮内庁に陳謝

 今月10日、靖国神社は小堀邦夫宮司(68)が退任の意向だと発表した。小堀宮司は、6月に神社内で行われた「教学研究委員会」において天皇陛下の各地の戦没者慰霊の旅を批判する発言をしたと週刊誌で報じられ、音声データもインターネット上で公開されていた。
 
 神社広報は「宮司による会議での極めて不穏当な言葉遣いが漏えいした」と週刊誌報道を認め、小堀宮司は今月5日に宮内庁を訪れ、宮中祭祀を司る掌典長に謝罪したという。
 
 宮内庁の山本信一郎長官は11日の定例会見で小堀宮司の謝罪の事実を認めたが、詳細な内容については「コメントは差し控える」としている。

 後任の宮司は26日の総代会で決定することになるため、17日からの秋季例大祭は宮司代務者によって執り行われる。
 
 小堀氏は今年3月に宮司に就任したばかりであり、就任からわずか7カ月の辞任となる。天皇陛下御親拝を強く願った小堀氏だが、皮肉にも自身の言動で実現の機会は遠のいたと言えそうだ。
 
 来年の創建150年を前に、靖国神社はどのように国民・崇敬者の信頼を回復していくのか注視したい。