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韓国での国際観艦式に自衛隊が不参加表明

護衛艦の艦尾に掲揚された旭日旗

 
韓国の済州島で10月11日に開かれる国際観艦式で、防衛省は護衛艦派遣見送りを決めた。韓国が自衛艦旗である旭日旗を掲揚しないよう執拗に要求したため、折り合いがつかなかった。
 
防衛省によると8月末、国際観艦式の主催国である韓国から参加14カ国にマストへの自国と韓国の国旗掲揚を求める通知があり、10月に入ると、艦首と艦尾への掲揚禁止も追加された。しかし、国連海洋法条約では、軍艦の外部標識掲揚を義務とする。海自艦の外部標識は旭日旗なので、自衛隊法でも艦尾への掲揚が義務となっている。
 
韓国は当初、国際慣例に従う予定だったが、ネット上で「旭日旗掲揚は国辱だ」などの批判が増大し急遽、参加国に要請文を出した経緯がある。支持率下落を畏れる文在寅政権のなりふり構わぬ大衆迎合政策である。
 
日本と同様に国旗と軍艦旗が別々である豪州やインド、ロシアなどの対応について韓国は情報を明らかにしていない。しかし、各国とも国内法で掲揚を義務付けているため、同様の要請をしているとしても、従う国は少ないとみられる。
 
韓国では旭日旗が問題視されたのはごく最近の話。2008年に釜山で行われた観艦式では問題視されなかったが、2011年のサッカーアジア杯日韓戦で、日本を侮辱する猿真似をした韓国人選手が「客席の旭日旗を見て怒りをおぼえた」と発言して以来、慰安婦問題と同様に戦時を蒸し返す政治問題に使われている。