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中国外務省、産経新聞取材拒否 菅官房長官「極めて遺憾。中国側に抗議行った」

30日、菅義偉官房長官は、中国外務省が、29日に行われた王毅外相と秋葉剛男外務次官との会見で、産経新聞記者が会談冒頭を取材することを拒否した問題について、「極めて遺憾」とした上で、中国側に抗議を行ったことを明らかにした。

28日付の産経新聞によると、28日、北京駐在の日本の新聞・通信社で構成される日本人記者会が、代表記者に産経新聞記者と日本経済新聞記者らを選び、在中国日本大使館を通じて中国外務省に通知。中国外務省が同日中に「外務省の方針に基づき産経記者は認められない」と在中国日本大使館に通告、両国間で調整が行われたが、中国側は翻意しなかったという。

日本人記者会は、中国側の対応を受けて「特定のメディアを対象に取材の機会を奪うことは看過できない」として会見冒頭の取材をボイコットした。

菅氏は「(日本)政府は、表現の自由を含む自由、基本的人権の尊重、法の支配、これについては、国際社会における普遍的な価値であって、いかなる国においても、その保障は重要だと考えている。このような観点から、今般の事態が発生したことは極めて遺憾であり、中国側に抗議を行った」と述べた。

菅氏は、29日、秋葉剛男外務事務次官から楽玉成(らく・ぎょくせい)中国外交部筆頭副部長に、横井裕駐中国大使から孔鉉佑(こう・げんゆう)中国外交部副部長に、それぞれ抗議を行ったことを明らかにした。