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《ストップ・ザ・左翼政局》「潜伏キリシタン」の世界遺産に潜むワナ フリーライター・元文部科学大臣秘書官 鳥居徹夫

《ストップ・ザ・左翼政局》 

「潜伏キリシタン」の世界遺産に潜むワナ

フリーライター・元文部科学大臣秘書官  鳥居徹夫

申請内容を修正し潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産登録へ 

 世界遺産をユネスコに推薦するイコモス(国際記念物遺跡会議、ユネスコの審査機関)は5月4日、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎県、熊本県)を世界文化遺産への登録を勧告。7月にもユネスコ世界遺産委員会で正式決定される見通しという。

 潜伏キリシタン関連遺産は、現存する国内最古のキリスト教会の国宝「大浦天主堂」(長崎市)や、禁教下で信仰が維持された集落など12の資産。

 文化庁は平成27(2015)年に、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として推薦申請したが、2016年夏に推薦を取り下げた。

 それはイコモスが、「キリスト教弾圧や禁教の歴史」に焦点を当て、長崎の教会群が構成する「伝来」「弾圧」「復活」の内容に疑義を示し、弾圧や禁教の歴史に特化することを、日本に求めたからである。

 つまり「日本のキリスト教文化の特殊性は2世紀以上にわたる禁教期にあり、禁教の歴史的文脈に焦点を当てるべき」と内容への修正を促してきたという。

 

キリスト教弾圧と迫害への謝罪要求の恐れも 

 そこで政府は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に対し、申請内容を「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本の両県)とし、昨年平成29(2017)年2月に新たな推薦書を提出した。これが7月に世界文化遺産に正式決定されるのである。

 キリスト教弾圧や禁教の歴史に焦点を当てた「潜伏キリシタン関連遺産」が、世界文化遺産に登録されることになると、日本はキリスト教徒を弾圧し迫害したことを、バチカンをはじめ世界のキリスト教徒に認めることとなる。

 当初の申請は、教会など建築物であったが、それがキリスト教への迫害・弾圧に変更され、世界遺産に登録されようというのである。

 いま韓国は、キリスト教徒が多い。韓国民の3割とも言われる。

 また韓国から近い長崎県の五島列島は、キリスト教関連遺産も多い。

 世界遺産登録は、「キリスト教への弾圧と迫害の謝罪」ということであり、韓国などのキリスト教徒への謝罪・賠償にも発展しかねないし、日本の国と日本人に対するヘイトスピーチの道具ともなりかねない。

 また「キリスト教を弾圧した野蛮国に、国連常任理事国の資格はない」と外交攻勢をかけてくる可能性も考えられる。

 にもかかわらず、日本政府自らが「キリスト教を弾圧した」と、登録を申請したのである。

 中韓両国は、ほくそ笑んでいるのではないか。

 

バテレン追放令は、キリスト教宣教師の無慈悲 

 イエズス会(キリスト教の一派)の宣教師がジパングに到達した時は、日本は独立国家であった。

 キリシタン大名の大友・大村・有馬などが派遣した天正少年使節団は、数万人とも言われる日本の女性がヨーロッパ各地の奴隷市場において裸で売られていたと報告した。

 豊臣秀吉は1587年、博多滞在中に布教責任者コエリョ神父に対し、領民に対する強制的なキリスト教への改宗や神社仏閣の破壊、バテレンによる日本人女性の奴隷売買や、キリシタン大名に日本の領土を寄進(割譲)させること等について詰問状を出した上で、バテレン追放令を出した。

 それが豊臣秀吉や徳川政権がキリスト教を禁令にした理由なのである。

 ベニボレント(benivolent)という言葉がある。

 日本語では「慈悲」とも訳されるが、本来の意味は「言うことを聞く者には慈悲が与えられる」という意味でもある。

 言うことは聞けば、キリスト教を伝えて文明を教えるが、ダメなら抹殺しても問題ない、という考え方である。

 そもそもキリスト教徒以外は野蛮人であると信じてきたのが欧米人である。

 

■□事件を捏造し日本タタキに、バチカンを巻き込んだプロパガンダも 

 日本タタキのプロパガンダが、いまもバチカンを巻き込んで広がりつつある。 

 中国とオランダが共同で、ローマカトリックの総本山のバチカンに、昭和12 (1937)年10月9日に日本軍が「正定事件」を起こしたと訴えた。シナ事変が起きた直後ということになる。

 中国河北省の正定にカトリックのミッションの支部があり、そこに日本軍が乱入、女性300人を要求し、宣教師たちが断わると、9人の宣教師を誘拐し殺害した、というのである。

 平成25(2013)年になって、中国とオランダ(シュラーベン財団)は、女性たちを守ろうとした宣教師9人を「列福(聖人に次ぐ福者)」として顕彰するようバチカンに申請した。

 バチカンに「列福」となると、全世界の宗教問題とされ、いかなる反論も「バチカンに対する冒涜」とみなされる。

 この唯一の根拠は、スウェーデン人のヒルという神父の、また聞きの話として、「日本兵がやってきて女性を要求」「外国人宣教師が拒否すると、夜になって戻ってきて宣教師たちを誘拐し、後に殺害した」と語ったというもの。

 当時、事件の調査および事後処理を担当したフランスの資料によると、このヒル証言が伝聞であること、そして300人という数字は一切出てこない。

 フランス当局は、9人の宣教師殺害事件(正定事件)の3カ月後に「これが可能な限り集めた情報の全てである。これ以上真相について語ることは恐らく不可能」と報告していた。

 フランスの資料の中には「現場にはダムダム弾10発(ダムダム弾は日本軍は使っていない)と中国刀一振りが残されていた」との証言もあり、「強盗の中に流暢な中国語を話す男がいた」とも証言していた。

 また別のフランス人も、数人が「正しい中国語を喋っていた』という証言もあった。つまり完全な捏造なのである。

 これは、まさにバチカンをも利用した、日本をおとしめる底知れぬ謀略であり、それとの戦いなのである。