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【やまと新聞特報!】自民議員がトンデモ見解披露「(青林堂等の)ヘイト本出版に対策講じなければ、日本で民族間虐殺起こる可能性ある」【全文無料公開】

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【関連動画】自民党・武井俊輔衆院議員「ヘイトスピーチとヘイト本について」

自民党所属の衆院議員が、青林堂等が出版する、中韓に批判的な、いわゆる嫌韓・嫌中本(武井氏は「ヘイト本」と表現。言葉の定義については具体的言及なし)の出版に対策を講じなければ、状況によっては、日本人による(韓国人・中国人の)虐殺が起こる可能性があるとのトンデモ見解を国会で披露した。

発言を行ったのは、武井俊輔衆院議員(宮崎1区)。武井氏は、1日に開かれた衆議院内閣委員会で質疑に立ち、具体名は出さなかったものの、青林堂の蟹江幹彦社長が東京新聞に語ったとされる、「(嫌韓・嫌中本への路線変更は、)経営上の問題。(ガロのような)サブカル系漫画はネット時代には厳しい。『保守本』がニッチ市場で売れるようになっていた。拡大していくと思った」との発言を紹介、「言論の自由・出版の自由も憲法で認められているし、営業戦略をどうこうしようというわけではないが、外国人と共生する社会を目指していくなかで、このような状況に対処すべきだ」と述べた。

武井氏は、日韓・日中の仲が悪いことによって、本が売れるとか、テレビに出られるとか、こういう人達を乗り越えていくことが我々には求められている」と述べた上で、「安倍総理は穏やかで、バランス感覚があって、寛容だが、ヘイト本を書くような方は、『安倍総理しかいない』『安倍総理バンザイ』などと言う方が多い。これは、海外において、総理のイメージを毀損しているのではないか。そういう人ほど『美しい日本』とか言っているのは疑問に感じる」と述べ、安倍晋三首相の支援者に問題があるとの認識を示した。

武井氏は、1994年のルワンダ虐殺について触れた上で、「(ラジオ局が)ヘイトを流す。ある日突然共存していた部族間で虐殺が起こった。こういうことが(日本人の心の中にも)地下水脈のようにある。憂慮すべきだ」と述べ、嫌韓・嫌中本の出版に対策を講じなければ、日本でも、民族間の虐殺が起こる可能性があるとの認識を示した。

武井氏の発言を受けて、 名執雅子法務省人権擁護局長は、「媒体を問わず、特定の民族や国籍を排斥する、不当な差別的言動はあってはならない」、山下貴司法務大臣政務官は、「国際感覚豊かな武井氏の指摘通りだ。ヘイトスピーチという不当な差別的言動はあってはならない。ヘイトスピーチ対策法によって、外国人に対する人権擁護の核が出来た。これをテコに、(対策に)しっかりと取り組んでいきたい」と、それぞれ答弁した。