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自民党拉致問題に関する会合 救う会、特定失踪者問題調査会などが出席 拉致被害者奪還に向け、北朝鮮への制裁強化の必要性確認 

21日、自民党の「北朝鮮による拉致問題対策本部(本部長/山谷えり子参議院議員)」が開催され、山谷氏らの訪米や、北朝鮮情勢に関する報告が行われた。

「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会救う会(救う会)」、「特定失踪者問題調査会」、特定失踪者家族の有志によって、今年5月に結成された、「特定失踪者家族有志の会」等、拉致問題に関する団体の役員も出席し意見を述べた。北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)は欠席した。

自民党・山谷えり子参議院議員(Photo/松原 久)

山谷氏は、米国政府関係者や連邦議会、国連安保理理事国家族会などに拉致問題解決に向けた協力を呼び掛けるために家族会など関係者と訪米した際の報告を行った。

山谷氏は、トランプ米大統領と安倍晋三首相が、国連総会の演説で、拉致問題に言及したことについて、「安倍首相が、拉致問題、そして北朝鮮とはいかなる国かということを説明してきた。それが、この度の北朝鮮の暴挙により、北朝鮮を止めなければ大変なことになるということをトランプ大統領が深く理解したのでは」と述べた。

また、トランプ大統領の信頼が厚く、直接政策を進言する立場であるNSCアジア上級部長ポッティンジャー氏に働きかけたことや、13歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの弟である家族会・横田拓也事務局長の訴えによって、米国の拉致問題に関する認識が変わってきたことを強調。

「我々は、毎年のように訪米して(拉致問題解決に向けた協力を呼び掛けて)いるが、国務省、国防総省も、拉致問題が人権侵害問題であることについて(の理解が)、今回は格段に深まっている」と述べた。

その上で、「圧力をかけた時、北朝鮮は譲歩してくる。2002年、ブッシュ大統領が、(北朝鮮のことを)「ならず者国家」「悪の枢軸」と言った時に5人の拉致被害者の帰国に繋がった。このタイミングを、全員救出の道に繋げたい」と述べ、拉致被害者奪還に向け、北朝鮮への制裁強化が必要であるとの認識を示した。

救う会・西岡力会長(Photo/松原 久)

救う会西岡力会長は、「北朝鮮の核・ミサイルの脅威が高まる中、拉致被害者救出の旗が吹き飛ばされてしまうのではないかという強い危機感を持っていたが、北朝鮮問題で一番先頭に立っているトランプ大統領が、拉致問題に言及した。吹き飛ばされるどころか、一番先頭に立っている大将が、安倍首相とともに拉致被害者救出の旗を掲げてくれた」と述べ、トランプ大統領と安倍首相の国連演説を評価した上で、「最終決戦が近づいている。我々は、嵐の中に入った。嵐の最後には、(拉致被害者の)全員救出というゴールが待っていると信じている」と述べた。

特定失踪者問題調査会・荒木和博代表(Photo/松原 久)

特定失踪者問題調査会・荒木和博代表は、「安倍総理とトランプ大統領の演説は、(北朝鮮に対する)大きな圧力になっていると思う。我々としては、安倍首相の演説の中で、『横田めぐみさんをはじめ、多くの日本人が・・・』と(いう発言がある)。『多くの』ということは、当然12人ということではなくて、はるかに多い数だと安倍首相が言われたと理解している」と述べ、安倍首相が国連演説で、政府認定拉致被害者だけでなく、北朝鮮に拉致された疑いが濃厚な、特定失踪者等を含めた拉致被害者奪還への決意表明を述べたとの認識を示した。

その上で、北朝鮮への制裁強化について、「日本国内でやるべきことは、朝鮮総連に対する圧力ということに尽きるのではないか。総連本部、朝鮮学校、朝鮮大学校の事も含めて、日本として圧力をかけられるのはここではないか。(日本からの圧力に対し、)北が反発して(くることも想定し)、ある程度こちら側も皮を切らせて肉を切るという思いでやることが必要ではないか」と述べ、日本政府が単独で実行できる制裁の実施を求めた。

また、北朝鮮国内に拉致されている日本人拉致被害者に、日本が救出の努力をしていること等を伝えるために特定失踪者問題会が運営しているラジオ放送「しおかぜ」の中波放送が、資金不足のため、今月末で放送休止となることについて触れ(※短波放送は今後も継続)、「中波のほうが、(北朝鮮内の人が、)より聞きやすいので、こういう時期に中波の放送を止めるのは、非常に残念だ。なんとかお金をかき集めて、一刻も早く再開したい。

選挙もあるので、選挙のお金が余ったら少しでも、ということをお願いできれば幸いだ」と述べ、政権与党自民党に対し、中波放送再開の資金確保に対する協力を求めた。

特定失踪者家族有志の会・竹下珠路事務局長(Photo/松原 久)

特定失踪者家族有志の会・竹下珠路事務局長は、「もう待てないという思いで、特定失踪者家族有志の会を結成した」と述べた上で、国際的な人道犯罪等を裁く「国際刑事裁判所(ICC)」に拉致の実行責任者処罰を求めて提訴する準備を進めていることを明らかにした。