cc「中朝国境の旅」

連載第16回 逮捕の思い出 野牧雅子(宮塚コリア研究所研究員)

連載第16回 逮捕の思い出
野牧雅子(宮塚コリア研究所研究員)

 

 私には逮捕歴がある。平成二四年八月、中国吉林省集安市の鴨緑江で、対岸の北朝鮮を撮影しているところを逮捕された。まあこんなことをしていたら、逮捕して下さい、と言っているようなものだ。
写真1と2は逮捕される前の同年三月に同じ場所を訪ねた時、写したもの。逮捕された時に撮った写真は、消去させられたため、その前に撮った写真を掲載させて頂いている。
だから、逮捕当時は夏であったが、写真は冬である。
写真1の道は鴨緑江の土手であり、左端には遊覧船の発着所の施設の一部が見える。ここから遊覧船が出ている。遊覧船とは、観光施設の一つである。
 
 鴨緑江に新しい橋が作られている、との情報が夫宮塚利雄(当時山梨学院大学教授、現在宮塚コリア研究所代表)に入った。
作られている橋は北朝鮮の労働者たちが手作業で作っていると言う。
私達はこの「手作業」ということに大変興味を持ち、この年三月にここを訪ねたのだ。

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