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共産党・小池晃書記局長 終戦の日を迎えるにあたり談話発表「日本を再び『戦争をする国』にしようとする安倍政権の暴走政治を許さないために全力をあげる決意をあらたにする」
15日、日本共産党の小池晃書記局長は、大東亜戦争終戦の日を迎えるにあたり、談話を発表した。
内容は以下のとおり。
72周年の終戦記念日にあたって
日本共産党書記局長 小池 晃
一、72回目の終戦記念日にあたり、日本共産党は、日本軍国主義がおしすすめた侵略戦争と植民地支配の犠牲となった内外の人々に、深い哀悼の意を表明します。
いま、日本の政治は、戦争か平和かの歴史的な岐路にたっています。戦争の惨禍と反省を踏まえて日本国民が得た世界に誇る宝――憲法9条を守り抜き、憲法を生かした平和な日本を築くために、思想・信条の違い、政治的立場の違いをこえて、平和を願うすべてのみなさんが力をあわせることを心から呼びかけます。
一、安倍政権は、立憲主義を踏み破り、集団的自衛権行使を容認する閣議決定と安保法制=戦争法を強行し、アメリカとともに海外で戦争する国づくりに大きく踏み出しています。安倍首相は、5月3日の憲法記念日に9条改悪を公然と宣言し、9条に自衛隊を書き加えることで、「戦力の不保持」と「交戦権否認」を明記する9条2項を空文化させ、海外での無限定の武力行使に道を開こうとしています。
日本共産党は、不戦の誓いをあらたにする日にあたって、日本を再び「戦争をする国」にしようとする安倍政権の暴走政治を許さないために全力をあげる決意をあらたにするものです。
一、安倍政権の政治の私物化と、憲法と民主主義を壊し民意を無視する暴走政治は、国民から見放され、都議選での自民党惨敗という厳しい審判が下されました。それにもかかわらず、安倍首相は、9条改憲に固執しています。この政治姿勢の根底には、過去の侵略戦争と植民地支配を美化し、日本国憲法を敵視する特異な歴史観があります。国民の意思に背く暴走政治に未来はありません。
「安倍政権の下での憲法9条改悪に反対する」ことで野党4党は一致し、9条改憲反対の市民の共同をめざす力強い動きも始まっています。日本共産党は、安倍政権を打倒し、新しい政治を切り開くために、野党と市民の共闘をさらに前進させ、多くの国民のみなさんと力をあわせるために力を尽くします。
一、世界は、平和と核兵器廃絶に向かって大きな動きを開始しています。国連加盟国の約3分の2の国々が賛成し、核兵器禁止条約を採択しました。この歴史的な成果は、国際政治の「主役」が、一部の大国から、多数の国々の政府と市民社会に交代していること、そして、核兵器にしがみつく勢力が追いつめられていることを示しています。
ところが日本政府は、唯一の戦争被爆国でありながら、交渉に参加せず、「署名することはない」と言い放つなど、核兵器廃絶へと向かう世界の流れに逆らうという許しがたい態度をとり、「被爆地は到底理解できません」「核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください」(長崎平和宣言)など、被爆者・被爆地から厳しい批判と抗議の声があがっています。
日本共産党は、日本政府が核兵器禁止条約に参加することを真剣に検討することを強く求めます。そして、核兵器廃絶という日本国民の悲願に基づき、核兵器禁止条約に署名する政府をつくるためにも、野党と市民の共闘を発展させることをよびかけます。