contribution寄稿・コラム

「ついに特例法成立」 村田春樹

「ついに特例法成立」
村田春樹

 悪夢が現実に六月九日退位特例法が成立した。平成も三十年で終わり、新しい御代がはじまるという。夢(悪夢)を見ているようだが現実である。昨年七月十三日午後六時五九分のNHKの速報に端を発したこの騒動、今日のこの事態を、一年前に一体誰が想像しただろうか。日本中に一人もいなかった、いやお一人を除いて一人もいなかった筈である。
日本国憲法第一条「天皇の地位は国民の総意に基づく。」に違反して天皇お一人の御意志で地位が決められた。第二条「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。」に違反して特例法の定めるところにより、皇位は継承されることになった。第四条「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。」に違反して、天皇は権能を有して立法権を行使したのである。唖然とするしかない。
 

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