tajikarao「タジカラオの独り言」

≪英語の力≫  野伏翔

《英語の力》

野伏翔

6月15日、スイスジュネーブの国連人権理事会に出向き、沖縄で違法な反基地闘争を繰り広げているプロ左翼市民、山城博次がスピーチを試みた。
この山城という男は暴力的な反基地闘争の活動家で、傷害、公務執行妨害等4件の罪で起訴されている被告であり、現在保釈中の身である。保釈中の被告が海外へ出向いて、しかも国連でスピーチができるとは、日本の法律の甘さにあきれ返るところであるが、幸いにもこの山城のスピーチはそのスピーチの最中に、議長から中断命令を受けた。
その原因を作ったのは、沖縄の国士、日本のジャンヌダルクと呼ばれる、我那覇真子(がなはまさこ)さんと言う27歳のうら若き女性である。

山城のスピーチは「日本国政府及び官憲が沖縄県民を不当に差別、弾圧している」という文字通りの売国スピーチであったが、我那覇さんのそれは「この山城こそ沖縄の外からやってきた共産主義者であり、暴力的に沖縄の平和を乱し、平和と人権を侵害する犯罪者です」と名指しで批判するものであった。
国連人権理事会の軍配は、幸いにも我那覇さんに上がった。この快挙を日本の大手メディアは報ぜず、「山城氏国連でスピーチ」と持ち上げて書いているから噴飯ものである。
 
・・・が、まあそれは置いておいて、何故最近何かと反日色の強い国連に於いて、彼女の正論が勝ちを得たのかを考えてみた。
 
ユーチューブでそのスピーチを聴き比べてみると、英語力の差が極めて大きかったのもその一因ではないかと思われる。
彼女のスピーチは発音もテンポもなかなかスムーズなものである。
方や山城のそれは、悲しいかな団塊世代のごつごつのジャパニーズイングリッシュ。英語としてはかなり聞きづらいものだったのではなかろうか。
 
かく言う私も英語は苦手である。実は私は外国語学部英語学科を卒業しているのだが、学生時代から演劇で日本語の勉強ばかりやっていたせいか、どうも英語のヒアリングには自信がない。
たまに耳にするラジオのFENは勿論、幼児向けのセサミストリートさえも満足に聞き取れない。映画でも「ロッキー」のシルベスタースタローンのセリフなどは実に聞き取りづらい。
だが、去年発見があった。それは映画でもディズニー映画「雪の女王」や「美女と野獣」の英語はかなり分かる!という事実であった。結論は英語と米語は違う!ということのようだ。

米語は徹底的に語尾や子音を発音しない。よく知られている言葉だが、今何時?ワットタイムイズイットナウをホッタイモイジルナと発音する。
私が中学生になって初めて英語を習ったのは東京オリンピックの年1964年、昭和39年。英語の先生は大分ご高齢だったから多分大正生まれだった筈。今から思うと「ノウ アイ ドンッ チュ!」と語尾を強調するドイツ語のような発音だった。
それでも文法は叩き込まれたので読むのは辞書さへあれば何とかなるし、喋るのは無口な男で通せば良いのだが、相手が何を言っているのか分からないのはきつい。海外旅行先でも分からないままニコニコしていれば危険でもある。
 
そんなわけで最近毎日ほんの少しではあるが英語の勉強をしている。
今使っている教材は「アメリカンヒストリー イン シンプルイングリッシュ・CD付き」それで知ったのだが、アメリカは建国の歴史に於ける、先住民インディアン虐殺の歴史を極端に矮小化して教えている。何と「コロンブスのアメリカ大陸発見前の先住民は、95パーセントが伝染病によって死亡した」と教えているのだ。
成程これならアメリカの若者たちが、自虐史観に捉われることなく自分の国を愛せるはずだ。と私は語学よりも内容に興味を持ってしまうのだが、それも又楽しい。
 
今、ラフカディオハーンの「怪談」を翻訳している。「耳なし芳一」「雪女」が終わって「轆轤首(ろくろくび)」に入ったところだ。
翻訳と言うと難しく聞こえるだろうが、実はこれは大したことではない。
アイルランド生まれのハーンの書いた英語は実にオーソドックスなキングズイングリッシュである。
さらに地名や人名がすべて日本固有の名称なので文意は容易に想像がつく。
 
この「怪談」は10月からのラジオドラマ「夜想会ラジオシアター」の脚本として書いている。
実はラフカディオハーンこと小泉八雲の「怪談」とは日本語で書かれているものと、私を含めスタッフ皆が思い込んでいて秋からの放送を決めたのだが、後で英語からの翻訳と分かり、今から翻訳家の著作権や脚本化の交渉する時間も金も惜しいということで、急遽私が翻訳、脚色する運びとなった。
毎週金曜日夜十一時からFM世田谷にて放送。スマホからでも「FM世田谷放送中」と検索していただければ聞いて頂くことができる。
 
戦前、中華民国は我が日本を貶めるためにアメリカと手を結んだ。その時在米ロビー活動に於いて強力な力を発揮し、アメリカを反日本、親中国に導いたのは、蒋介石総統夫人宋美齢であった。この宋美齢、見事なる英語使いであったそうな。
現代は韓国、中共が所謂「従軍慰安婦」「南京大虐殺」「軍艦島の強制労働」等々のいわれなき歴史の捏造によって我が日本国の名誉を傷つけ、貶め、「解放」という美名に隠れた「侵略」の理由にしようと、世界中でロビー活動を展開して居る。これは今目の前に来ている現実の脅威である。
 
これまでのような外務省の及び腰の「遺憾の意の表明」では勝負にならない。日本は猛烈に反論しなければならない。この理不尽な思想戦に勝たねばならない。
そのためには世界に向かって積極的に英語で真実を訴えなければならない。
 
このたびの国連人権委員会における我那覇真子さんのような、若く優秀で英語も堪能な愛国者の活躍がますます期待される。
そしてもちろん彼ら彼女らに対する、政府の強力なバックアップが何としても必要である。