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なるほど納得政経塾⑩ 「バブル経済の真相」小山和伸

なるほど納得政経塾⑩

「バブル経済の真相」

神奈川大学経済学部教授 小山和伸

  前回、消費における収穫逓増、すなわち消費が増えるに従って各消費者の満足感が増大する現象について説明した。一種の流行が摸倣的消費を生み、消費の増大と消費による満足の増大が相互累積的に増大する現象である。

バブルとは泡のことだが、つまり実体的な経済価値と遊離してある財やサービスが過大評価されるとき、いわゆるバブル経済が発生する。電話等の通信機器が消費の増大によって便益が増進し、そのためにさらなる消費を誘発する現象はバブルではない。それは実体的な製品のもたらす効用と確かにリンクしているからである。それに通常こうした消費増大による製品の普及は、その製品価格を引き下げる傾向にある。消費の増大が製品価格を下落させるというのは、本講座の⑦で説明したマーシャル的調整に反するようだが、新しい産業の興隆期にはよく見られる現象である。その原因は、消費拡大による増産で製造経験が積み上げられて歩留率が向上したり、あるいは大量生産体制が実現したり、原材料や部品などのインフラが整備されたりすることにある。

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