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<教科書で教えたい近現代史 第9回(最終回)>国際常識に向き合うこと 外交とは、血を流さない戦争! パワー・軍事力なしでは相手から譲歩を引き出せない

第2次大戦後の東西冷戦から、その終結とソ連の崩壊まで、日本では長期間にわたり「平和と民主主義」が、呪文のように唱えられてきた。

ところが「平和」とは何であるかについて、単に戦火が及ばないかのような単細胞的な思考が、当時から今日にいたるまで国民風潮を支配していた。

昭和48(1973)年にノーベル平和賞を受賞したヘンリー・キッシンジャーは、その著『ホワイトハウス・イヤーズ』(邦訳で『キッシンジャー秘録』全5巻、小学館刊)で、次にように指摘する。

「弱ければ必ず侵略を誘い、無力であれば、結局は自国の政策を放棄させられる」

「力がなければ、もっと崇高な目的でさえ、他国の独善行為によって、押しつぶされてしまう危険があることは、事実なのである」

同著は「外交技術というものは、軍事力を補強することができても、軍事力の身代わりをつとめることは決してできなかった」「実際には、力の均衡こそが、平和の前提条件をなしていたのである」とも指摘した。(いずれも『キッシンジャー秘録』第1巻257ページ)

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