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【対談】皇居一般参賀で配布する「国旗」は民間団体が配布している 大切にしよう

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展転社 荒岩編集長と論説委員長土屋の対談です。

皇居一般参賀で配布する「国旗」は民間団体が配布している 大切にしよう

― 土屋 一月二日には新年一般参賀、そして十二月二十三日には天皇誕生日一般参賀が行われておりますが、皇居一般参賀に行かれたことはありますか。

荒岩 はい、新年の一般参賀にも天長節(天皇誕生日)の一般参賀にも毎年行っております。

―土屋 テレビのニュースを見ていますと、一般参賀に行かれている皆さんが日の丸の小旗を振っている模様が映し出されます。あの日の丸の小旗は参賀に行かれる皆さんが各自で持参しているのでしょうか。

―荒岩 いえ、皇居に向かう途中に「皇居参賀協力委員会」と書かれた緑色の帽子をかぶっている人たちがおり、その人たちが配っているのです。私は毎年、その緑色の帽子をかぶって日の丸の小旗配りのご奉仕をしております。

― 土屋 日の丸の小旗配りはどういったところが主催しているのですか。

荒岩 主催は一般社団法人国旗協会というところでして、その国旗協会が様々な団体にボランティアを依頼しているようです。私はその中の、ある歌道会(和歌の会)として参加しております。
 小旗配りのご奉仕をしていると、「これは宮内庁が配っているのですか」と質問されることがあるのですが、民間の有志が配っているのです。

― 土屋 日の丸を配っていたのは民間有志なのですね。

荒岩 はい。民間有志によるご奉仕です。

― 土屋 参賀が終わったあと、その日の丸の小旗はどうしているのですか。

荒岩 一般参賀を終えて出口に向かう途中で、国旗協会のボランティアが回収しています。ただし、返却せずに記念に持って帰ることもできます。

― 土屋 参賀では天皇陛下や皇族方は何回お出ましになられるのですか。

荒岩 天長節の参賀は午前中だけで、陛下がお出ましになられるのは三回なのですが、新年の参賀は午後もあり、陛下は五回もお出ましになられます。
 新年の一般参賀では、午後になると用意していた日の丸の数では足りなくなることがあります。そこで、回収した日の丸の中から、きれいで使えそうなのを選んで、もう一度配るといったことをしています。

― 土屋 参賀で天皇陛下、そして皇族の方々がお出ましになられたときには、どのような姿勢でおことばを拝聴すればいいのでしょうか。

荒岩 こうしなければならないといった決まりはないのですが、私たちがどのようにしているかを参考までに申しますと、陛下がお出ましになられる前に、着ているコートを脱ぎます。陛下がお出ましになられるときには「天皇陛下万歳」と声高らかに唱え、万歳をしております。そして、陛下がおことばを述べられる前にはアナウンスが流れるので、そのアナウンスが流れると万歳をやめて頭を下げる姿勢になって、陛下のおことばを拝聴いたします。そして、おことばが終わると再び「天皇陛下万歳」と万歳をして、陛下のお姿が見えなくなると、最後に一礼をしております。

【編集部土屋から】 参賀に行かれる方も多いと思いますが、是非とも礼儀を守って参賀してもらいたいものです。国旗は大切に扱いましょう。