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佐波優子・私のライフスタイル1

やまと新聞コラム識者に聞く

佐波優子・私のライフスタイル1

私が大学受験をした理由(わけ)

 

「学生時代は勉強が嫌いだったけれど、今はもう一度学び直したい」―こんなセリフを社会人から聞いたことが何度もある。仕事のスキルを高めるため、新しい挑戦をするために大学に入り直す大人も多い。そのような中、昨年慶應義塾大学環境情報学部に入学したジャーナリストの佐波優子さん。佐波さんはジャーナリストとして講演や執筆業を行いながら、陸上自衛隊の予備自衛官として訓練に通い、テレビ番組のキャスターも務める。多忙の中、高校生と一緒に受験して一般入試で合格した佐波さんに、社会人ならではの受験勉強の秘訣を聞いた。

ー 土屋 編集 佐波さんが大学に行きたいと思った最初のきっかけは何だったんですか。

佐波:はい。私が大学に行きたいと思った理由は、社会人になって働き出してから「もっと勉強したい、沢山のことを知りたい」という思いが強くなったことです。私は今37歳なのですが、15年前から仕事を続けながら休みをとって定期的に海外ボランティアに出かけていました。そこで普段の自分の生活からは想像もできないような現状を目の当たりにしたんです。東南アジアの国々の貧困地帯では貧しくて学校にも行けない子供たちが沢山いました。

また第二次世界大戦中に戦死した日本人兵士のご遺骨を迎える政府派遣の「遺骨収集団」に所属し、ニューギニア、ロシア、ミャンマーなど11か所の地域に派遣されました。戦地の土を掘ってくと、まだ親知らずも生えきっていない日本の若い少年兵士や、メガネをかけたままの年配の兵士の遺骨が土に埋もれていました。今の豊かで安全な日本とは対照的に、海外の戦地には時が止まったかのように戦禍が残っています。

それでこのような貧困や戦争を少しでも減らしていき、どうしたら誰もが安全で安心できる暮らしを守れるかについて勉強したいと考えるようになりました。それから、仕事をしながら大学にも行きたいと希望するようになりました。

 

ー 土屋 以前から大学で学びたいとずっと思っていたのですね。受験を決意したのは何歳の時なんですか?

佐波:受験を決意したのは33歳の時でした。でも、いきなり受験勉強を始めたわけではないんです。その頃は、仕事をしながら受験勉強をするなんてどうせ無理だろうと諦めていました。だからせめて社会の授業だけでも受けたいと思って、31歳の時から受験予備校の社会科の授業を受講していたんです。

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