2018年06月22日(金曜日)
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「セキュリティこそ我が原点」12 「リオデジャネイロは天国か地獄か!(後編)」   地域セキュリティーアドバイザー 栗林 寿行

「セキュリティこそ我が原点」12
「リオデジャネイロは天国か地獄か!(後編)」
 
地域セキュリティーアドバイザー
栗林 寿行

 
現地のメンバーをトレーニングと同時にパトロール活動にも力を入れる。
 
日本とは法体系が全く違い、リオデジャネイロには二種類の警察官が存在すると言う事だ。
ブラジル軍国家警察と市役所警察。
ブラジル軍の警察は、完全武装だが、市役所の警察官は拳銃ではなく警棒のみの武装で、治安の悪いリオで犯罪者に対応出来るのか不思議だ。
 
高級住宅街ももちろんあるのだが、敷地の周りは刑務所の様な高い塀があり簡単には入る事は出来ない。
出入りのゲートには、重装備のセキュリティが立っている。
貧富の差が激しいブラジルだが、この地域に住んでいる富裕層は、金で安全を買っているので外に出なければ平和な暮らしが保たれているのだろう。
 
リオの海岸線をパトロールする。
日本では絶対に見かける事のない建物があった。
ツーリストポリス!観光客対象の警察だ。
時期的は、カーニバルの時期にはここの窓口には沢山の観光客被害者が訪れて長蛇の列になるらしい。
どんだけ犯罪が起きると言うんだ。
恐るべきリオデジャネイロ。
 
パトロールは昼も夜も緊張を極めた。
GA未開の地であるここでは、市民はどんな反応を示すのか?
アメリカが嫌いな人も沢山いて、我々に嫌悪感を示すのもいれば、リオの治安悪化に市民は疲れているから君達が本格的に活動してくれたら嬉しいと賛否両論と言った感じか。
 
夜、コパカバーナビーチ周辺をパトロール。
ビーチ沿いの道路に数人のまだ未成年であろう少女が立っている。
時々、車が停まり少女が乗り込む。
美しい風景のリオだが、貧富の差で少女に売春を強要させる現実がある。
 
やりきれない、気持ちのままパトロールを続けると、子供達数人が道端で空のペットボトルに口を付けて中の空気を吸っている。
現地メンバーが子供からペットボトルを取り上げる、すると、周りにいた子供も一斉に逃げ出す。
ペットボトルを良く見ると、下に小さなぼろ切れがあった。
シンナーを染み込ませて子供に与えているのである。
貰った子供は、それを餌に盗みやかっぱらいをさせられているのである。
 
ちょっと、離れた場所に我々のやり取りをじーと見ている小太りのオヤジがいた。
私と目が合うと姿を消してしまった。
間違いなく、このオヤジが子供にシンナーを与えている監視役であろう。
 
そんな中、砂浜に近づくと3人の少年がサッカーボールで遊んでいた。
我々の制服が珍しかったのだろう、3人が笑顔でこちらに来た。
サッカーが好きで毎晩の様に仲良く夜遅くまでボールを蹴っているという。
3人とも屈託のない笑顔で我々の心も洗われた。
 
一人の少年が私に凄いなついてきた。
頭を撫ぜてあげると髪の毛から小さい虫が動いた。
シラミだ!良く見ると、半ズボンが破れていて、パンツも履いてなくおチンチンが見えていた。
パンツもズボンも買えないほど貧しい生活なのだろうか?
そんな環境でも、この3人は明るくサッカーに興じていた。
私達は、そんな子供たちと通訳を通じて色々な会話をした。
 
彼らは今ギャングの道に行く事なくサッカーを続けているのだろうか?
今でもたまに彼らの事を思い出す。
環境に負ける事なく人生を歩んで欲しいと心から願う。
 
道路一本渡れば、シンナー中毒にさせられた男の子と売春婦にさせられた女の子が犯罪行為を繰り返す。
 
矛盾と絶望的な現実を受け止めながらも明るく生きているカリオカ達、彼らをそうさせるのは、リオのこの気候なのか、それとも、コルコバードの丘からカリオカを見守っている、神の御加護か。
(PART2に続く)
 
滞在したホテルの屋上にて。
後ろに見える山の緑がない部分に家が建っているのは解るだろうか?
この部分が、ファベーラである。
リオデジャネイロには、この様な感じで無数にファベーラがある。
 
ブラジル軍警察官との一枚。
拳銃をぶら下げ装備もばっちり。
(向かって左のメンバーはカルキ。通訳もつとめ頼りになる奴だ。)
 
こちらは、リオ市の警察
警察と言うよりセキュリティと言う感覚だ。
拳銃ではなく、警棒を携帯していた。