2018年05月25日(金曜日)
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台湾国民投票で中国のアキレス腱を突けるかー日台共闘「東京五輪台湾正名」運動の現況

台湾国民投票で中国のアキレス腱を突けるかー日台共闘「東京五輪台湾正名」運動の現況

台湾研究フォーラム会長

2020東京五輪「台湾正名」推進協議会幹事長

永山英樹

■台湾で大進展の正名運動

東京五輪で「チャイニーズタイペイ」の名を「台湾」へと正すよう訴える二〇二〇台湾正名運動が昨年来、日本と台湾で本格的に進んでいる。

日本では我々2020東京五輪台湾正名推進協議会が、そして台湾では2020東京奧運(東京五輪)台湾正名行動聯盟が、それぞれ運動の中心を担っているが、このほど台湾の運動で大きな進展が見られた。同聯盟が一月に中央選挙委員会に行っていた台湾正名の国民(公民)投票の発議が三月に受理されたため、次なるステップとして投票実施に向けた立案の署名集めが開始されたのである。

この国民投票は「『台湾』(Taiwan)をフルネームとして、すべての国際スポーツ大会及び二〇二〇年東京五輪に参加申請を行うことに同意するか」を問うものだ。公民投票法の規定によれば、現在の有権者数の一・五パーセントに当たる約二十八万人の署名を集めれば、国民投票は実施されることになる。同聯盟は八月末までに四十万人の署名を集め、十一月二十四日に予定される統一地方選挙との同時実施を目指し、全国各地にあまたの署名受付窓口を開設されつつある。

■なぜ日本人が運動を行うのか

この「チャイニーズタイペイ」とは「中国領台北」の意。

言わば存在しない地名であるとともに、非常に危険な誤解をもたらす呼称ということができる。なぜなら国際社会で「中国」(チャイナ)といえば、それは中華民国ではなく中華人民共和国を指すことになるからだ。

五輪で台湾代表がこの名を掲げれば、台湾自らが「世界で中国はただ一つ。中国とは中華人民共和国。台湾はその不可分の一部」という「一つの中国」宣伝は正しく、中華人民共和国には台湾を併合する権利があると認めるに等しくなってしまうのである。

少なくとも五輪が四年に一度行われるごとに、台湾は中国領土だとの誤認識は世界で拡大しているとの事実はある。それでもそういった名称を国際五輪委員会(IOC)は台湾側に強要し続け、そして各国もそれに異議を唱えずにいるのはなぜかといえば、言うまでもなく中国の政治的圧力に屈しているからである。

そうした国際社会だからこそ、台湾政府もそれに抗議することなく、唯々諾々とせざるを得ないのだ。もしここで抵抗すれば五輪から追放され、ますます国際社会で孤立するのを恐れており、「一つの中国」を認めない現政権ですら「不満だが受け入れることはできる」との見解だ。

しかし果たして、このままでいいのだろうか。

台湾政府が声を出せないなら、まずは台湾国民が、あるいは日本人である我々が「台湾は台湾だ」との真実の声を上げようというのが、二〇二〇東京五輪台湾正名なのである。

ちなみになぜ日本人がこの運動を行うのか。

そもそも東京五輪での台湾正名の問題は「この日本で開催される五輪もまた、中国の顔色をうかがって台湾をチャイニーズタイペイなどと呼び、台湾の人々を侮辱していいのか」という日本人自身の問題なのである。

そしてそればかりか、中国の増大する一方の軍事的脅威の前で、台湾は日本とは生命共同体なのだ。国際社会がもし台湾を見捨てるのなら、そうした状況は日本が台湾と提携して打破していかなくてはならないのである。

■中国政府の激越な反応

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