2018年07月22日(日曜日)
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なるほど納得政経塾㉒ 「保護貿易と企業競争力」   神奈川大学経済学部教授 経済学博士 小山和伸

なるほど納得政経塾㉒
「保護貿易と企業競争力」
 
神奈川大学経済学部教授
経済学博士 小山和伸

 
 米トランプ政権は2008年3月22日、36年ぶりに通商拡大法232条に基づく輸入制限を発動した。国内の鉄鋼・アルミ産業の国家安全保障における重要性に鑑みて、輸入される鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課するが、カナダ、メキシコ、オーストラリア、EU、アルゼンチン、ブラジル、韓国の計7ヶ国・地域を、暫定的に輸入制限対象除外国とした。国別除外の最終決定は、4月末頃になる見込みだが、暫定除外国の内カナダとメキシコは、NAFTA (北米自由貿易協定)の締結国であり(現在再交渉中)、またオーストラリアと韓国は米国とのFTA(自由貿易協定)締結国である。さらに、EU も対米協定TTIP(大西洋横断貿易投資パートナーシップ)を交渉中である。
 
 ここから読み取れる米国政府の思惑には、米国との2国・地域間ないし3国間の協定に応じる国は、関税による輸入制限を課さなくても、別口の政治力で押さえ込むことが出来ると考えている節がある。現に、関税対象除外国の発表直後に妥結された米韓FTAでは、韓国側の鉄鋼輸出の大幅自主規制(70%程度に抑制)や、米国で撤廃予定だった韓国産トラックの関税延長、韓国における米国産自動車の輸入基準緩和など、鉄鋼高関税除外と引き替えに呑まされた、韓国側の譲歩が際立っている。

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