2017年12月17日(日曜日)
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「セキュリティこそ我が原点」⑥ 東京シティは、ギッテレとシンナー天国!(中編)   地域セキュリティアドバイザー 栗林寿行

「セキュリティこそ我が原点」⑥
東京シティは、ギッテレとシンナー天国!(中編)
 
地域セキュリティアドバイザー
栗林寿行

 
新宿は、日本を代表する繁華街だ。
新宿駅を中心に、比較的ビジネス街的存在の西口方面と、日本最大の歓楽街歌舞伎町がある東口方面。
もちろん、パトロールの中心は、東口方面の歌舞伎町が中心なのだが、実は、東口 西口の駅前も我々はパトロールをしていた。
 
それは、シンナー売人対応である。
正直、渋谷センター街の偽造テレフォンカード売人より数倍危険なパトロールであった。
 
それだけに、この地域のパトロールはキチンと対応出来るメンバーと回る事にしていた。
 
GAはあくまで、ボランティア団体である。
ボランティア志願者には、それぞれの思いがある。
ハードなパトロールを誰にでもとは、いかない。
 
最初のシンナー売人とのコンタクトは、私はミーティングの為に、本部で無線対応していて直接現場にいない時だった。
パトロール中のメンバーから無線が入った。
「新宿駅前です。シンナー売人がいますが、どう対応しますか?」
と言う問いかけの無線であった。
GA初の薬関係の事案だ。
その時、代表がすかさず「対応する自信がなかったら、その場から撤退して下さい。」とパトロールに告げた。
結果初めてのコンタクトは対応をしなかった。
 
これは、非常に大切な事である。
アクシデントが起きた時に瞬時に判断する能力は、パトロールリーダーとしての重要な要素である。
対応するか、どうするかを悩んでいる時間は無いのである。
もたもたしていたら、最悪の結果を招く事になりかねない。
日常においても、災害や犯罪に遭遇した時にも、この判断能力は必要だ。
 
後日、いつものように、私は新宿駅周辺をパトロールしていた。
ついにシンナー売人と遭遇。
我々は、壁を背にして、休憩と言う形を取っていた。
簡単に言うと営業妨害だ。
売人からすると、後ろに我々がいて様子を見ているから気が気でない様子。
(もちろん、我々の見ている目の前でシンナーの売買を行ったらそのまま現行犯逮捕をして警察を呼ぶつもりであった。)
いい加減に痺れを切らせて売人が我々に絡んで来た。
 
日本に沢山の民間防犯ボランティアは沢山あるが、シンナー売人に正面から対応した防犯ボランティア団体は、我々ガーディアン エンジェルスが一番初めであろう。
 
売人とメンバーの間で一瞬即発の緊張が走る!
と、本職のや○○さんが登場して来た。
この時は、この人が中に入りトラブルにはならずに済んだ。
帰り際に「これからも、パトロールをやるのか?」と聞かれ「パトロールが我々の活動です。もちろん、パトロールは続けるし、目の前で、薬物の売買を見たら対応させて貰います。」
「そうか。俺たちに、牙をむくと言う事だな。」と捨てゼリフを言いながら、去って行った。
 
もう後には引けない状態になった。
我々は、新宿にパトロールに来た時は、彼らと遭遇したら対応すると宣言したのである。
 
それから、数回のパトロールでは、シンナーの売人は、我々を見つけると、一旦売買を止めて姿を隠す。
ゴミ溜め場に隠しているシンナーを見つける。
偽造テレホンカードと同じく落とし物として、交番に届ける作業を繰り返す。
 
そんなある日、売人が数名我々を取り囲んだ。
売人の怒りも頂点に達していた。
手には、デカいマグライトを握りしめ威圧する者もいた。
売人全員が我々に憎しみの眼差しを送って来た。
メンバーと売人の軽い小競り合いも始まった。
これは、ただでは済まない。
日本のGAの初の大乱闘になる情勢になって来た。
しかし、不思議な事に恐怖心はなかった。
それは、信頼出来るメンバーばかりだったので、背中を預ける事が出来たからだろう。
我々は、逃げる訳には行かない。
犯罪と常に対峙している世界中のGAメンバーに顔向けが出来ない真似は出来ない。
 
連中が襲いかかって来たらテイクダウンするつもりで、臨戦態勢に入った。
シンナー売りもそんな気配を感じてなかなか襲って来ない。
長い緊張感の中、パトカー数台のサイレンの音が近づいて来た。
売人は、サイレンの音を聞いてその場から全員離れた。
 
警察官が、パトカーから降りて私に近づいて来た。
その表情は、非常に険しい表情だった。
私に向かって「通報があったから、駆け付けたんだよね。来週一斉やる予定だったんだよ。」と言った。
余計な事しやがってと言う顔をしていた。
ま、警察官が来てくれたおかげで乱闘騒ぎにはならず、誰も怪我なく済んだから良かったのだが、本心では「嘘つけ!何十年前からシンナー売りがいるのに、何にもしてないじゃないか!」と思った。
 
何はともあれ、全員無事で良かった。
 
現場を離れ我々は、その足で、欲望渦巻く歌舞伎町パトロールに突入して行く。
 
最近は、他のドラッグが蔓延しているせいか、駅周辺のシンナー売りを見かける事は無くなった。
しかし、それは、平和になった訳でなく、ドラッグが地下にもぐっているだけである。
読者の皆さんの想像以上に日本はドラッグに犯されているのも事実である。
 
 
 
GAは、地元の方々とも一緒にパトロールもする。当時の大久保地域には、色々な国籍の売春婦がストリートに溢れていた。この当時の新宿署署長は、GAに凄く理解を示して下さった方であった。