2017年11月19日(日曜日)
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「同期の桜」元特攻隊員との触れ合い=その1  野伏翔

「同期の桜」元特攻隊員との触れ合い=その1
 野伏翔

 
 正式には梅雨も明けぬ今日7月10日、急に夏が来た。正午前すでに気温は35度に上がっている。窓外の枝垂れ桜の青葉が南からの風に揺れ、青空は少し湿気を含んでいるが雲一つない。誰もが冷房の効いた室内に入っているのだろう、外はしんと静まり返っている。だが空の遠くに微かに飛行機の音が聞こえてくる。その音は我が家の頭上はるかを渡り、どこか遠くに小さく消えていった。
・・・夏空に飛行機音を聴くと思い浮かぶのは、あの戦争で散って逝った多くの飛行機乗りたちの、セピア色の写真や白黒の映像で見た面影であり、私にとっては特攻隊の生き残りの人たちと一緒に創った「同期の桜」と言う演劇の思い出である。
 
 「貴様と俺とは 同期の桜     同じ航空隊の庭に咲く 
  咲いた花なら 散るのは覚悟     見事散ります 国の為」
 
 この「同期の桜」一番の歌詞にある「同じ航空隊」は元々は「同じ兵学校の」と歌い、海軍兵学校のことを指す。
陸軍の陸軍士官学校と並ぶ海軍の士官養成学校海軍兵学校出身者のプライドは高く、学徒出陣のにわか軍人たちが「同じ航空隊」と歌うのはけしからんと、兵学校出の上官から叱られたそうである。その場面はこの芝居の中にもある。劇中ではこの一番と三番の歌詞を歌った。
 
 「貴様と俺とは 同期の桜     離れ離れに死のうとも
  花の都の靖国神社          同じ梢に咲いて会おうよ」

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