2017年07月26日(水曜日)
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天皇御製に学ぶ第八回  後鳥羽上皇の維新御祈念の御歌   四宮正貴

天皇御製に学ぶ第八回

後鳥羽上皇の維新御祈念の御歌

四宮正貴

 

後鳥羽上皇御製

「奥山のおどろが下も踏み分けて道ある世ぞと人に知らせむ」

(奥山の草木の茂り合ってゐる下も踏み分けて、本来、道のある世であると、天下の人に知らせやう、といふほどの意)

 

後鳥羽上皇が御年二十九歳の時、承元二年(一二〇八)五月二十九日『住吉社歌合』で、「山に寄する」と題されて詠まれた御製である。

正しい道が行はれなくなった世を正し、正しい道が存することを天下の民に知らせやようといふ強いご意志を示された御製である。「道ある世」即ち「道義國家」の回復を熱祷された御製である。「ますらをぶり」の御歌であり述志の御製である。

上三句は「道」にかかり、下句はその「道」を天下にあまねく明らかにしたいといふ強い御意思を示されたと拝する。武家政権によって「天皇中心の國體」が隠蔽されてゐる状態を正し、日本のあるべき道を明らかにしたいといふ大御心である。

後鳥羽上皇はこの御製で、単に鎌倉幕府の専横・北条氏による政治権力壟断を嘆かれたのではなく、「道」即ち上古以来のわが國の道統が隠されてしまった世の中を嘆かれたのである。単に政治的なことをお詠みになったのではなく、傳統的な精神文化・藝術の復興をも願はれたと拝する。

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