今週の気になるキーワード『スイスフラン』】
◆高騰を続けるスイスフラン
ギリシャの財政危機に端を発したユーロ圏のソブリン債(国債)危機は、ユーロ非加盟のスイスに大きな影響を与えました。スイスの通貨「フラン(CHF)」が高騰し始めたのです。
1ユーロ1.6スイスフラン前後で推移していた為替が雪崩を打ったかのようにスイスフラン高に傾き、1.4、1.2・・・と急騰しました。これは日本円に喩えると1ドル90円だった為替が67円近辺まで円高が進んだのと同じような
状況です。
スイスは国内市場もそれほど大きくなく、欧州圏への輸出が経済の柱の一つである事から、急激なフラン高は国内企業の価格競争力を著しく悪化させます。当然、スイスとしてはこの流れには幾度も懸念を表明していたので
すが、フラン高の流れは一向に収まらず、業を煮やしたスイス国立銀行(SNB)がユーロ/フランの下限を1.20に設定すると発表しました。
スイス国立銀行は声明で『フランの大幅高がスイス経済にとって大きな脅威となっている事』、『大規模で継続的な介入を行いフラン安へ誘導する事』『今後はユーロ/フランで1.20を下回るユーロ安は容認しない事』『この
防衛レートを守る為に、外貨(=ユーロ)を無制限に買い支える事』を明確に打ち出しました。
これは変動為替制を取る国家が、損する事を覚悟の上で無制限の為替介入を行うと言う事で、極めて大きなリスクを国家が背負うものです。逆に言えば、これほどの覚悟を決めた声明と対策を出さなければならないほど、ス
イスフランは暴騰していたと言えるわけです。
◆どうしてスイスフランが高くなるのか
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